字幕づくり 第11回


今回は "Meghan Trainor" の "All About That Bass" に挑戦。



昨年、大活躍だった彼女。
ここ数年でこれほどの個性と才能を発揮した人は、
他になかなか思いつきません。

とってもかわいいと思いますが何か問題でも?




- Lyrics -


Because you know
I'm all about that bass
'Bout that bass, no treble
I'm all about that bass
'Bout that bass, no treble
I'm all about that bass
'Bout that bass, no treble
I'm all about that bass
'Bout that bass

Yeah, it's pretty clear, I ain't no size two
But I can shake it, shake it
Like I'm supposed to do
'Cause I got that boom boom that all the boys chase
And all the right junk in all the right places

I see the magazine workin' that Photoshop
We know that shit ain't real
C'mon now, make it stop
If you got beauty, beauty, just raise 'em up
'Cause every inch of you is perfect
From the bottom to the top

Yeah, my mama she told me don't worry about your size
She says, "Boys like a little more booty to hold at night."
You know I won't be no stick figure silicone Barbie doll
So if that's what you're into then go ahead and move along

Because you know I'm
All about that bass
'Bout that bass, no treble
I'm all about that bass
'Bout that bass, no treble
I'm all about that bass
'Bout that bass, no treble
I'm all about that bass
'Bout that bass
Hey!

I'm bringing booty back
Go ahead and tell them skinny bitches that
No, I'm just playing. I know you think you're fat
But I'm here to tell ya
Every inch of you is perfect from the bottom to the top

Yeah my mama she told me don't worry about your size
She says, "Boys like a little more booty to hold at night."
You know I won't be no stick figure silicone Barbie doll
So if that's what you're into then go ahead and move along

Because you know I'm
All about that bass
'Bout that bass, no treble
I'm all about that bass
'Bout that bass, no treble
I'm all about that bass
'Bout that bass, no treble
I'm all about that bass
'Bout that bass

Because you know I'm
All about that bass
'Bout that bass, no treble
I'm all about that bass
'Bout that bass, no treble
I'm all about that bass
'Bout that bass, no treble
I'm all about that bass
'Bout that bass

Because you know I'm
All about that bass
'Bout that bass, no treble
I'm all about that bass
'Bout that bass, no treble
I'm all about that bass
'Bout that bass, no treble
I'm all about that bass
'Bout that bass
'Bout that bass, 'bout that bass
Hey, hey, ooh
You know you like this bass






※今回のポイント※

なかなか大変。
言い回しから歌い方まで、ホントに個性的。
ずっと口が動いている感じなので、
文字数にもかなり気を配った訳が必要です。

その分、字幕のタイミングがピッタリ合わさると、
なかなかに楽しいです。







I'm all about that bass


"all about" は「~に関する全て」の意味でよく使われますが、
この場合は「要は~で」の意味合いになります。
ですから直訳は
”要するに私は低音ってこと"







'Cause I got that boom boom that all the boys chase


"boom boom" はちょっと考えました。
この言葉はスラングで「セックス」を意味します。
でも、そのまま「ブーン ブーン」みたいな擬音としても使われます。
さらに、"boom" 自体は「ブーム・急騰・好景気」の意味も。
あとは「重低音を出す」っぽい使われ方もします。
じゃあどう訳しましょう?

どんな "boom boom" かは、"all the boys chase" つまり
「全ての男の子が追いかけてくる」ものらしいです。
という事は、直接的に「セックス」という意味ではなさそう。
でも、間接的には繋がりがありそう。

曲名の "All About That Bass" から考えるに、
「重低音を出すもの」も捨てがたいですよね。

この2つを結びつけると、リズム良く低音を出す楽器……
ベースよりもバスドラムが連想できます。
それに似ているカラダの一部と言えば、
「肉付きの良いお尻」が浮かび上がってくるワケです。

ただ、ここまで考えておいてなんですが、
ここの歌詞では直接「お尻」には言及していないので、
字幕ではあえてボカした表現にします。

”だって男は 私の「アレ」に目がないの"








And all the right junk in all the right places


先に後半部分を。
"in the right place" は「正しい位置に」という意味。
なので「すべての正しい位置に」となりますね。

では、前半部分の "all the right junk" ってなんでしょう?
"junk" は「クズ」とか「ガラクタ」って意味ですが、
「余分・余計な物」というニュアンスもあります。

あ!つまり……

”付くべき所に
 お肉が付いているんだから"








If you got beauty, beauty, just raise 'em up


"raise 'em up" は "raise them up" の省略系です。
「もしあなたが美しかったら、ちゃんとそれを掲げなさい」
文字数を抑えるために、ちょっと意訳します。

”ホントに美しいなら
 ありのままで勝負"








'Cause every inch of you is perfect
From the bottom to the top


"every inch of" は「隅から隅まで」「あらゆる点で」
"from the bottom to the top" は、
「頭のてっぺんからつま先まで」というイディオム。
両方とも良く使われる言い回しですね。
さて、短く訳します。

”だって完璧じゃん
 どっからどう見ても"







She says, "Boys like a little more booty to hold at night."


お母さんのセリフ。
"little more" は「もうちょっとだけ」
"booty" は「戦利品・略奪品・獲物」って言葉ですが、
スラングでは「(女性の)お尻」という意味になります。

ですから直訳すれば、
「男の子は夜抱くために、ちょっと大きいお尻が好きなのよ」
お母さん、娘に何を言っているのでしょう(笑)
字幕用に意訳します。

”「男の子は大きめのお尻が好きなのよ」
 「特にベッドではね」"








I won't be no stick figure silicone Barbie doll


"stick figure" って何か分かります?
子どもが丸と棒線で書くようなお人形さんです。

   ○
/|\
 /\

  ↑  こんなヤツ。

”棒みたいに痩せこけたカラダや、
 シリコンでできたバービー人形みたいにはなりたくないわ"

って事でしょうね。
健康的な美しさでありたいと。
わざわざ「シリコン」と入れているので、
「整形」への批判的なニュアンスも含んでいますね。

だけど字数の問題があるので削ります。

”棒っきれみたいにはなりたくないの
 バービー人形みたいには"










skinny bitches


"skinny bitch" って、直訳するなら「痩せこけたアバズレ」ですよね。
まあ "bitch" という汚い言葉も、現在ではだいぶ軽く使いますから、
「あの憎たらしい細いヤツ」くらいのニュアンスかもしれません。

でもそれを逆手に取って、そのまま "SKINNY BITCH" という、
ダイエット本のベストセラーが生まれたりしたんですね。
だから、全く正反対の「スリムないい女」という意味を持っています。

とは言え、ここはその「スリムないい女」を皮肉ってるワケですから、
”ヤセた尻軽たち" で行きましょう。

だってこっちのお尻は重たいんですもん。
こういう言葉遊びも入れておきたいです。









You know you like this bass


この曲の最後のフレーズ。
直訳すれば「あなたの好きな、この低音よ」となりますが、
ここまでくれば "bass" にどんな意味が隠されているのか、
もう分かりますよね?


完成品はコチラ。





いやぁ、字幕って本っ当に難しいもんですね。
ではまたお会いしましょう。








↓ 今回の曲はコチラ ↓


Meghan Trainor - All About That Bass




日本盤のタイトルひどすぎ!
担当者出て来い!!








収録アルバム
Title
Meghan Trainor
Epic
2015-01-13

 
日本版の方が、少し曲数が多いです 
タイトル
メーガン・トレイナー
SMJ
2015-03-04



収録アルバム(MP3)